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『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』原作から最新作『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』まで「スコット・ピルグリム」の歴史大解説 ※注!ネタバレ含みます

(c)Photofest / Getty Images

『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』原作から最新作『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』まで「スコット・ピルグリム」の歴史大解説 ※注!ネタバレ含みます

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ゲームと映画のハイブリッド



 原作が「欧米のインディーズ漫画と日本漫画のハイブリッド」であるならば、映画版は「映画とゲームのハイブリッド」だ。映画版は原作にあったサブカルチャーの引用・言及・オマージュから主にゲームカルチャーに的を絞り、さらに映画独自のゲームの引用・オマージュを大量に投入している。8ビットのユニバーサルのロゴとテーマ曲で映画が始まることでも、そのこだわりがわかるだろう(ちなみに手掛けたのはエドガー・ライトの弟のオスカー・ライト)。


 「ダンスダンスレボリューション」のパロディのようなゲームでスコットとナイヴスが遊んでいる場面に始まり(ちなみに映像を手掛けたのはのちに『デッド・プール』(16)を監督するティム・ミラー)、劇中で2度ほど言及されるパックマンについての雑学、最初の邪悪な元カレであるマシューを倒した後に出てくる「KO」の表記/サウンドが「ストリートファイターZERO3」そのままであること、邪悪な元カレ(ここでは元カノ)のロキシーが使う武器が「ソウルキャリバー」シリーズのアイヴィーが使うガリアンソードに変更されていることや、ギデオン戦で敵ボスの体力ゲージが現れるなど、ありとあらゆるゲームネタが仕込まれている。



『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』(c)Photofest / Getty Images


 さらに映画版は効果音や音楽にもこだわった。冒頭から、スコットとバンド仲間たちとの会話のバックに「ゼルダの伝説」の効果音がうっすらと流れ、「ファイナル・ファンタジーIV」の戦闘曲を引く主人公。ラモーナとロキシーの関係性を知った瞬間に「ソニック」のステージクリアの効果音が鳴り、トッドと対峙する場面やギデオンとの戦いでは、攻撃がヒットすると同じく「ソニック」のリングを取る音が聞こえる。


 そのこだわりが、最も現れているのがスコットの夢のシーンである。ここでは「ゼルダの伝説 時のオカリナ」の曲である「大精霊の泉」が流れるのだが、この曲を使用する為にエドガー・ライトは「この音楽は、ある世代にとっては童謡のようなものです」と任天堂に手紙を書き、映画のラフ映像を宮本茂氏に見せることで承諾を得たほどのこだわりようだ。




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